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大動脈疾患の現状

大動脈疾患の現状

大動脈の病気、と言ってもみなさんにはすぐに思い当たるものではないかもしれません。
しかしながら、日本全体では年間に約15,000例の胸部大動脈手術、約34,000例の腹部大動脈手術、合わせておおよそ5万例の大動脈手術が行われています。身近なところでは、芸能人が急性大動脈解離という病気を発症して緊急手術を受けた、という記事をご覧になった記憶がある方もいらっしゃるでしょう。
大動脈の病気は加齢的要素との関連が深い動脈硬化が原因であることが多いので、高齢化の進む日本においてはこれからも増加の一途をたどると考えられています。

大動脈疾患とは?

大動脈の病気の大半を占める「大動脈瘤」は、通常は症状がありません。ある日突然破裂して、出血により短時間のうちに死亡に至る恐ろしい病気と言えます。多くの患者さんは、別の病気や瘤とは関連のない症状を契機として画像診断を受けて、偶然発見されます。ですから患者さんは、医師より大動脈瘤との病名宣告を受けて、病状によっては、それに続いて危険性の高い治療の必要性を説明された時には大変びっくりされることになります。

大動脈疾患に対する治療

当院では、患者さんの病態、年齢、全身状態、社会的環境、そして何より患者さんのご希望をよく勘案して、最適の治療を提示、提供することを心掛けています。
破裂しない限り無症状の病気ですから、破裂の危険性が少なければ1 薬物療法(血圧を下げる、コレステロールを下げるなど動脈硬化予防の治療)での経過観察をお勧めすることがありますし、破裂が危惧される患者さんには2 血管内治療(主に大きな手術が難しい患者さんに、小さい傷で血管の中から内張りをすること、ステントグラフト内挿術とも呼ばれます)あるいは3 外科治療:人工血管置換術(胸や腹を開けて人工血管に取り換えること)を適切に選択して、個々の患者さんで最善の治療を行います。
当院では、いずれの治療法においても経験豊富なエキスパートが揃っており、患者さん一人ひとりに対する最適の治療をお勧めする準備が整っています。そのうえでご希望に沿って全力を尽くします。
治療方針の決定は、病変の危険度と手術の危険度、および患者さんご自身がこの両者のバランスをどうお考えになるか、からなされます。分からないことがございましたら、何でもご質問ください。
全く危険なく根治できる治療法は残念ながら現時点ではありませんが、ご納得のゆく治療方針をご家族の皆様および担当医と一緒に考えましょう。

血管内治療(ステントグラフト内挿術) 外科治療(人工血管置換術)

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